T 記号、記号論、記号論的分析とは
目 次
はじめに
U 記号の基本的性質
V テクストの構造分析のための基本概念
W 記号論の工学への展開について
<著者より> 記号論は、表現とその意味の関係を探求する人文科学の一部門ですが、エンジニア特に情報工学(ウエブ開発、システム開発、人工知能、ソフトウエア開発とくにオブジェクト指向関連ソフト他)やシステム工学(システム計画・開発、制御システム)に携わる人は、記号論を知っておけば必ず役立つと感じています。私は、2002年3月まで35年間、企業の研究所に勤務していたシステム工学が専門の技術者ですが、ウエブ上で、英国のウエールズ大学のダニエル・チャンドラー博士(Daniel Chandler)が書いたSemiotics for Beginnersに出会い、翻訳し『初心者のための記号論』としてインターネット上で公開しました。Semiotics for Beginnersは非常に良いテキストですが、翻訳しながら感じたことは、全くの初心者特にエンジニアにとっては、ハードルが高いだろうなということです。私は記号論はエンジニアにとっても有効な分析ツールになると信じていますので、エンジニアにとっての『初心者のための記号論』への入門書を書いてみることにしました。このテキストは、Semiotics for Beginners(初心者のための記号論)に出てくる色々な考え方を、工学的な視点から解説してみたいと思っています。
私は記号論の専門家ではなく人文科学の色々な考えにも通じていませんので自信がないのですが、一人でも記号論に興味をもち、それぞれの専門分野で新しい技術開発に結びつけばと思い、挑戦してみることにしました(人文科学では、自分の専門分野で記号論や構造主義の考えをうまく使って独創性のある研究成果を発表している人が沢山います)。
2007年5月