某月某日、日曜日。
 新桜花市営プールで、サーバントドロイド同伴の来場者は入場料半額というキャンペーンが今日からスタートする。今日は朝から天気がいい事もあって、サーバントドロイドを連れたモニタたちがたくさん来ているようだ。
 わたしの名前は澤井愛。新桜花の地方情報誌『週刊チェリーブロッサム』の記者だ。サーバントドロイドの特集記事を担当するわたしは、この暑いなか取材のためにプールまでやってきたのだ。
 それにしても、暑い。気温は30℃をゆうに超えている。うだるような暑さというのはこういうのを指すのだろう。わたしは手で胸元を煽ぎながら空を見上げた。真夏の太陽がぎらぎらと照りつく。プールサイドではしゃぐ連中が羨ましかった。ここのところ仕事が忙しくてなかなか遊びにいけない。この間買った新しい水着も、今年はどうやら着ることなく終わりそうだ。
 「はーあ…」
 憂鬱な気持ちになったわたしは溜息をついた。こんなところで愚痴を言っていても始まらない。さっさと取材を終わらせてエアコンの効いた編集部に戻ったほうがマシだ。わたしはもう一度溜息をつくと、重い足取りでプールの入場口の門をくぐった。

 

 新桜花市営プールは、地方の公営施設にしてはなかなかいい設備が揃っている。ウォータースライダーなんかも完備しているのだ。まあ、市営とはいえ、実際はMeグループ社社員の保養施設なんだから当然といえば当然かもしれない。しっかし、Meグループ社ってのは金もってるなぁ…。
 GパンにTシャツという、プールサイドではとても浮く格好をしたわたしは、何かネタになりそうなものはないかとあたりを見回した。
 「いた!」
 プールサイドで浴衣で佇む女性がいる。さっそく話を聞いてみよう。
 「あのー…」
 「はい?」
 女性が振り向く。つややかな黒髪を結い上げていて、うなじがなんとも色っぽい。コンプレックスを感じそうだ。
 「わたし、週刊チェリーブロッサムの者ですが…」
 営業スマイルで自己紹介する。女性は最初きょとんとした顔をしていたが、わたしが取材のためにプールに来た事を説明すると、女性はにっこりと笑って答えてくれた。
 「それはそれは、暑い中大変でございますね」
 まつ、と名乗ったその女性は、わたしの取材に快く応じてくれた。わたしが見込んだとおり、彼女はサーバントドロイドだった。外見はたしかに人間そのものだが、よく観察すると仕草や表情が、人間のそれとは微妙に違うのがわかる。
 「私の旦那様はあの方でございますの」
 まつが指し示した方向には、プールで子供に泳ぎを教えている30代の男性がいた。よくよく見ると、その顔はどこかで見た覚えがある。
 「…もしかして、作家の前園薫さんですか?」
 「はい」
 女性はにっこり笑う。わたしはちょっとばかり驚いた。今でこそ(失礼ながら)ぱっとしないが、デビュー当時は大きな文学賞の候補にも選ばれたこともあった恋愛小説家だ。わたしも若い頃はあの人の作品をよく読んだものである。
 「それにしても、いいパパぶりですね」
 「はい」
 優しい瞳で二人を見つめるまつが頷く。その様子はまるではしゃぐ父さんと子供を見守るお母さんのようだった。
 「ところで…」
 ふいに、まつがわたしの方を向く。
 「今何時がご存知ですか?」
 「え…っと…?」わたしは腕時計を見る。「11時ちょっと過ぎですね」
 「そうですか…」
 まつは瞳を伏せる。「先ほどから少し休憩するように申し上げているのですが…全然お休みになるつもりはないようでございますね…」
 「はあ…」
 突然変わったまつの雰囲気にわたしはたじろいだ。よく見るとこめかみのところに青筋が浮かんでいるのがわかる。まつは不意に立ち上がるとプール際まで近づき、すうと大きく息を吸い込んだ。
 「二人とも、いいかげんにプールからあがりなさあぁぁぁぁぁい!!」
 それはまさにプール全体に響き渡るような声だった。衝撃波で波が発生し、プールの中にいた人間が波にあおられて危うく溺れそうになる。
 「まったく、困った旦那様です」腰に手を当ててぷんと頬を膨らますまつ。そして、わたしの方を向き、「そうお思いになりませんか?」
 「は、はあ…」
 わたしはじんじんする耳を押さえながら、うなずいた。 

 

 「あー、ひどい目に遭った…」
 わたしは、まだ痛む耳を押さえながら、次のネタを探してプールサイドをぶらついていた。
 まつは、プールから上がってきた前園と子供を正座させ、えんえんとお説教をつづけている。よっぽど腹に据えかねていたのだろう、しばらく解放してくれそうに無かった。
 なんとなくかわいそうに思いながらその場を離れ歩いていると、わたしの目の前にいきなりイルカが現れた。ちょっとまて、ここは市営プールじゃなかったか? いつから水族館のようなアトラクションをやるようになったのだ? いや、それ以前になぜイルカが直立してプールサイドをぴょこぴょこ歩いている?
 「……」
 言葉が出ないわたしの目の前で、イルカの側面部分から2本の素足が突き出された。次いで両腕。最後に口ががばっと開き、中から青髪の見目麗しい少女の顔が現れる。
 「…さすがに着ぐるみの中は暑いな。オーバーヒートしそうだ」
 「…」
 意表をつきすぎる展開に、わたしは二の句が継げずに口をぱくぱくさせることしかできなかった。青髪の少女はわたしに気がつくと、さも不思議なものをみるような目つきで言い放った。
 「そなた、さっきから口を開閉しているが…酸素が足りなくて苦しいのか?」
 「違います!」
 わたしは辛うじてそう答えた。
 「そうか。それはよかった」青髪の少女は安心したようにうなずいた。なにを安心しているのだろう? 酸欠じゃなかったことか? 
 まったくサーバントドロイドの考える事はよく判らない。
 「わたしのことはなしのと呼ぶがいい」そんなわたしの疑問などお構いなしに、少女は握手を求めてくる。「ところでそなた、プールに遊びに来たとは思えないような格好だな」
 それはお互い様じゃないのかな?―と思いつつも、わたしは自分の身分と取材に来た旨を告げた。そして、逆になぜそんな着ぐるみを着ているのかを尋ねてみた。
 「ああ、実は…」
 なしのの説明によると、彼女のマスターであり私立探偵でもある倉瀬クラウゼルにプールに連れて行ってくれとせがんだ所、「イルカやシャチと一緒に泳げるなら、プールに連れて行ってやってもいいぞ」といったので、彼女自身がイルカになってマスターを喜ばせようとしたらしい。
 「しかし所長は、わたしのこの粋な計らいに喜んでくれないばかりか、とても腹をたてているみたいでさっきから口を利いてくれないのだ」
 不満そうな口調でなしのがいう。さもありなんという感じもするが、彼女の様子を見る限り、別にマスターをからかっているわけではないらしい。
 (本気なんだ…)
 わたしは倉瀬という彼女のマスターに心の底から同情した。
 「それでは、わたしは用があるからこれで失礼する」
 なしのは着ぐるみの中に腕をひっこめながらいった。「よかったら所長にも会ってほしいな。機械のわたしがいうのもなんだが…その、いいヤツだからな」
 「はあ」
 なしのは足と頭もひっこめてプールの中に飛び込む。器用に泳ぎ去るイルカのぬいぐるみを見送りながら、わたしはおもわず呟いた。
 「まったく、サーバントドロイドの考えることはよくわからないな…」

 

 「一番、下田、走ります!」
 手持ちのカメラを構えるわたしの前で、ひとりの男が片腕をあげて宣言した。彼の目の前のプールには、いくつものビート板が一列に並べられている。
 「いけー、下田!」
 サーバントドロイドの美女が野次を飛ばす中、下田と呼ばれたその男は駆け出した。水に浮かんだビート板の上を一気に駆け抜け、あっというまに反対側のプールサイドにゴール。
 「わー」
 野次を飛ばしていた美女SDが拍手する。そしてわたしに、写真はうまく取れたかと聞いてくる。わたしは、上手く撮れた事を示すために親指をあげてウインクしてみせた。
 この、人間離れした運動能力の持ち主の下田中将は、美女SD―弓音のマスターではない。なんでも弓音の本来のマスターが所用でこれないということで、マスターの知り合いの下田を、弓音が半ば拉致同然に誘ってきたらしい。
 ギャラリーの拍手に答えながら戻ってきた下田が、わたしのところに戻ってきた。わたしはいった。
 「いや、すごいですねぇ」
 「それほどでもないですよ」
 下田が謙遜しながら答える。その彼の腕に、弓音が抱きついた。
 「ほんと、すごいねぇあんたは。あたしゃマジで惚れそうだよ」
 「おいおい、弓音さんには万景寺さんというマスターがいるだろうに…」
 「しゅーほーもねぇ…なにしろ70を超えるじーさんだろ? もーちょっと若けりゃいいんだけどさぁ」
 そして、妙になまめかしい視線で下田の顔を見上げる。
 「こっちの若いにーちゃんに乗り換えようかなぁ。ねえ、あたしのマスターにならないかい?」
 「何訳のわからないことを言っているのですか!」
 いきなり弓音の背後に現れた美女SDが、弓音の後頭部をぽかりと叩いた。
 「あいた!」
 「勝手にマスターを変更することは許可できないはずでしょう!? そんなこと軽軽しく口にしていたら、Me社に連れ戻されてしまいますよ!!…しかも色仕掛けで迫るなんて同じSDとして恥ずかしいことこの上ない…それに」
 「き、鬼杏…」
 鬼杏は今度は下田に詰め寄る。
 「マスターもマスターです。仮にも法の番人たる警察官の貴方が公共の施設である市営プールで大騒ぎするなどもっての他です。それに弓音に言い寄られて鼻の下を伸ばしたりなどして、機械相手に欲情するなんて人間として間違っています!」
 さっきのまつさんといい、SDには説教好きが多いんだな…などとわたしが思いながら見ていると、頭を押さえてうずくまっていた弓音が、怒りの形相で鬼杏の前に立ちはだかった。
 「おい、だまって聞いてりゃすき放題言いやがって、大体あんただって、その不必要にでかい乳で下田をたらしこんでユーザー契約を結ばせたんじゃないのか!?」
 「なんですってぇ…」
 怒りと羞恥から、鬼杏の青白い顔が真っ赤に染まる。SDの感情表現能力は本当にすごい。わたしは思わず感心してしまう。
 「は、はん。貴方だって本当はわたくしのこの胸が羨ましくてしかたがないのでしょう? なにしろ貴方の胸は人間でいうところのまさに『洗濯板』ですものねぇ」
 「こんのヤロー…やるか!!」
 「受けて立ちますわ!」
 両手をがっちり組み合わせ、力比べを始める二人。下田があわてて二人を止めようとするが…
 「すっこんで」「おいで下さいませ!」
 「……」
 だめだこりゃ、とわたしはその様子を眺めながら溜息をついた。少なくともこの二人の仲がよいのはわかるけど。
 それにしても。
 「男のひとって、胸の大きい女性のほうがいいものなんですか?」
 「さあ…人によると思うけど」
 わたしの問いに下田はそっぽを向いて答えた。わたしもあまり人に自慢が出来るほど胸が大きいわけではない。無意味に大きいのも考え物だとは思うが、もう少しあってもいいかなー、なんて思うときもある。
 「あー、面白かった」
 そんな思いにふけるわたしの横を、白いセパレートの水着を着た女性が通り過ぎていった。胸の事を考えていたわたしは、その女性の胸に視線を向け、思わず呟いた。
 「…で、でかい」
 Dカップくらいはあるだろうか。しかも形もいい。その気になればグラビアアイドルとしても通用する美しさだ。
 わたしの呟きが聞こえたのだろう、弓音と鬼杏もその女性の方を見て、それきり固まってしまった。
 「……」
 「……」
 「…………」
 「もう一回ウォータースライダーやってこようっと!」
 女3人が凝視するなか、その女性は走り去っていった。わたしは今一度自分の胸を見て、溜息をついてしまった。なんていうか、世の中不公平だ。

 

 次にわたしが見つけたのは、プールサイドでデッキチェアに寝そべりながら、ノートタイプの端末を操作している男性だった。
 「あのう…」
 「わああ!!」
 わたしが声を掛けると、男は飛び上がらんばかりに驚いた。
 「な、な、…なんだみるふぁさんじゃないのか…」
 わたしの顔を見た男が、安堵の溜息をつく。
 「ところで、貴方は?」
 わたしは自分の身分と取材にきた旨を告げる。
 「なるほど、取材なのですか」
 男はうなずくと自己紹介した。「私は遠野賢治といいます。よろしく」
 「こちらこそ」握手を交わす。「ところで、みるふぁさんというのは?」
 私の連れのサーバントドロイドですよ、と遠野は答えた。なんでも遠野はSDのみるふぁ、そして同居人の深大寺希とそのSDゆ〜にぃと4人で遊びにきているとのこと。
 「あそこにいるのが希君です」
 遠野がウォータースライダーの方を指差す。出口から飛び出してきたのは、先ほどわたしの横を通りがかった白いセパレーツの女性だった。
 「よっぽどウォータースライダーが気に入ったみたいですね。さっきからずーっと滑ってますよ」
 「…あの人でしたか…」
 おもわず溜息をついてしまうわたし。やっぱりこの人も、胸が大きい女の子が好みなのかしらん。
 「ところで、こんな所で端末を開いて、なにをなさっているのですか?」
 「え、あいやその…」
 急に遠野の口調が重くなる。わたしが首をかしげていると、突然プールのほうから女性の悲鳴が上がった。
 「きゃああ!」「み、水着がぁ〜!」
 プールに入っていた女性型SDの水着が、次々と切られていた。黄色い悲鳴を上げながら逃げ惑うSDたち。よく見ると、ピンク色の髪に小さな角を生やした女性型SDが、水中を密かに泳ぎながいたずらしまくっているらしい。
 「おおお!」遠野の目つきが変わる。「ゆ〜にぃさん、よくやってくれました!!」
 「ゆ〜にぃ…さん?」
 わたしは思わずジト眼になった。「もしかして遠野さん、あなたまさか…?」
 「い、いえ私の差し金ではありません!!」
 弁解口調の遠野。そのノート型端末にCCDカメラがついていることに気づいた私は、
 「ああっ! 戦闘用SDがメイド服着て空を飛んでいるっ!!」
 「ええっ、どこどこ!?」
 「隙あり!」
 思わず空を見上げた遠野の手からノート型端末を奪う。案の定、端末のディスプレイにはCCDカメラで撮った女性型SDの映像が映っていた。ご丁寧なことに外見上の特徴からSDの形式、マスターの情報から果ては推定スリーサイズまで詳細に書かれている。
 「…やっぱり」
 「ち、違うんです。SDがたくさん集まるこの機会に、私は統計学的見地に基づきSDのタイプ別分析を…」
 「どーだか…」わたしは画面をクリックしながら疑いの眼差しを遠野に向ける。ほとんどが女性型SDだ。まつや鬼杏、弓音の姿もばっちり撮られている。
 「やってることはどう見ても盗撮マニアの行為ですよ」わたしの同僚にも一人いるんだよね、と思いながら画面を次々と切り替える。「あ、これ希さん?」
 「ちょちょちょっと待ったぁ!」
 今度は耳まで真っ赤にした遠野がわたしの手から端末を奪い返す。
 と、突然上空から悲鳴が聞こえてきた。今度は老人の声。わたしはなんだろうと太陽のまぶしさに手をかざしながら空を見上げた。
 「…誰か落ちてくるんですけど!?」
 「おわあああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
 空から降ってきたその老人は、プールのど真ん中に落下、派手な水柱が上がる。
 「わ、わああ!」
 その余波でプールサイドに大波が押し寄せる。立っていたわたしはかろうじて逃れることができたが、遠野はそのままデッキチェアごと波に飲み込まれ、プールに引きずり込まれていった。
 「わ、私は泳げないんです〜…がぼぐるごべ……」

 

 「しゅーほー、大丈夫かい?」
 空から落ちてきた老人は、弓音のマスター、万景寺秀峰だった。なんでも戦争中乗っていた輸送船が沈められた海域に、戦友たちとヘリで慰霊に向かった帰りにここで突き落とされたらしかった。
 「弓音の姐さんを置いたままこんな場所に来おった裏切り者と言われてのう…こんなところで突き落とされてしもうたわ…」
 「しゅーほー…あたしのために…」
 瞳をうるうるさせながら万景寺を介抱する弓音の隣で、みるふぁがマスターの遠野の胸を押して水を吐き出させている。
 「まったく、マスターは金槌なのですから、あれほどご無理をしてはならないと申し上げましたのに…」
 ちなみに例の端末は水を浴びて完全に壊れていた。自業自得というものだ。女の敵め。
 万景寺たちを取り囲むギャラリーの輪から抜け出した私は、少し離れたところでうーんと伸びをした。
 「…なんだか疲れちゃったなぁ…」
 でも、SDとそのマスターがいまや深い絆で結ばれていることは、わたしにもわかった。もはやSDは家電製品などではなく、マスターの友人であり家族なんだ。ま、中には新桜花総合病院のように人間とSDの関係がぎくしゃくしているところもあるけれど。
 「まあ、いちおー取材も終わったわけだし。これでもう思い残す事はないかな」
 でもね―と、わたしはふとギャラリーたちを振り向いた。SDたちには本当はとんでもない秘密が隠されているんだよ。それに気づいた時、あなたたちは今までと同じようにSDと接する事ができるかしらね…

 

 

 「いったい何の騒ぎだ?」
 水着姿の倉瀬クラウゼルがギャラリーの輪の中に入ってきた。ほっぺにチョコクリームがついている。どうやら隣接するカフェでチョコパフェを食べていたらしい。
 「ああ、実は…」なしのが説明する。それを聞いた倉瀬が渋い顔をした。
 「飛行中のヘリから突き落とされたって…まったく非常識な」
 「いや、ネコミミをつけた探偵というのも充分非常識だと思うけど」
 「何かいったか?」
 「別に」なしのがとぼける。「ところでクラウゼル、そなたに会わせたい人物がいるんだ。週刊チェリーブロッサムの記者で…あれ?
 なしのが周りを見回す。取材に来たという娘が見当たらない。さっきまでそこにいたというのに。
 「ああ、あの娘さんですね」「わたくしもお話しいたしましたよ」「この暑い中取材とは大変だよなぁ」
 「どんな人だったんだ?」
 「んーと」
 クラウゼルの問いに、一同が答える。
 「名前は言わなかったけど」「眼鏡をかけて」「馬尻尾頭と申すのですか、こう髪の毛を後でまとめた感じの」「胸は小さかったねぇ」「20歳くらいの可愛いお嬢さんじゃったのう」「週刊チェリーブロッサムの記者と言っていたな」
 それを聞いたクラウゼルの顔が、みるみる青ざめていく。
 「それって…この間北町商店街で轢き逃げ事故に遭った、澤井愛じゃないのか…?」
 「ええっ!!」
 一同、驚いて一斉に振り向く。そこには、寂しい笑顔で「バイバイ」と手を振る澤井愛の姿があった。その姿がだんだん薄れていって…。
 「うそ…!」
 「消えてしまった…」
 「…まさか…」
 「幽霊!?」
 直後、そこに居合わせた全員が―人間、SDの区別無く―泡を吹いて倒れてしまったのは言うまでもない…。

 

 《次回のお題》
 『新桜花劇場(仮)』第1回いかがだったでしょうか。
 それでは次回のお題ですが…

 プレイヤーキャラクターの皆さんたちの元に届いた不思議な案内状。その内容はというと、『五月一番亭』という小さな店が今度開店1周年を迎えるので、その祝賀パーティを開催するというものでした。ただ、その祝賀パーティというのがなぜか闇鍋パーティなのです。参加者は全員、必ず食材をひとつ持ち寄るようにと書かれていました。五月一番亭という店が何の店なのかも謎ですが、祝賀パーティがなぜ闇鍋になってしまうのでしょうか…謎は増えるばかりです。

 と、いう事で、HP開設1周年を祝して闇鍋リアを開催します。『新桜花劇場(仮)』に参加される方は、メインキャラとSDキャラ、それぞれ闇鍋に投入する食材をひとつずつ明記してアクションを送付していただくようお願いいたします。食材は食べられるものであればとりあえず何でもOK(食べられないものとか食べたらヤバイもの(毒とかね)は禁止)。参加したPCが何を食べる事になるかはリア公開の時に明らかになります。ちなみに、誰がどの食材を持ち込んだかは、もちろん秘密。なにしろ闇鍋ですからね。遠慮なくどうぞ。
 それでは、皆さんの楽しいリアクションお待ちしております!

 

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